喜多方はかつて文化芸術支援の先進地でした。大正7年に「喜多方美術倶楽部」が結成され、将来有望と目された芸術家を会津・喜多方地域に招聘し作品制作を支援していた先例があることをご存じでしょうか。
芸術愛好にとどまらず同会は、会員の自由な発表活動を支援し、芸術家の眼を活かした漆器業など地域産業の活性化にも取り組んでいました。「新・北方美術倶楽部」事業は、こうした文化芸術を柱としたホスピタリティー豊かな地域性を今一度活性化し、 地域住民が多様な文化芸術を身近に参加・体験できる場を創り出し、喜多方で活動する若手作家を支援することを目的として展開しました。
「喜多方」を「北方」としたのは、喜多方一地域の文化にとどまることなく、喜多方の地から広く東北の文化・精神性に関わりたいと願っているためです。喜多方での体験が東北、世界の多様性を学ぶきっかけとなれば、それが本事業の最大の成果です。
前年に開催した、新北方美術倶楽部プレ企画展「喜多方らぶアート」は、これまで喜多方での緑を結んだアーティスト達のつながりを強める成果をあげました。 それを引き継ぎ、「新・北方美術倶楽部」の事業として、喜多方での活動経験のある若手アーティスト、近隣の美術系大学の活動を誘致。5組の大学研究室·アーティストが参加し、喜多方の歴史・風土に学びながら、生き生きとした作品を制作しました。 また、事業の一環として日本を代表するアーティストを招いての勉強会も実施。 若いアーティストたちの学びの場を設けることもできました。
2014年7月〜2015年2月
> 記録集
平成26年度福島県地域づくり総合支援事業(サポート事業/喜多方市ふるさと創生事業) 蔵のまち喜多方復興まちづくり事業